パヴェーゼ四回めの授業。
コッラード教授が、夜遅くに家に帰ると、
大家の娘の方が(例の色気のない女性!)彼の帰宅を待っていました。
彼女が自分を思っていることをひしひしと感じたコッラード教授は、
ふと再会したばかりの元恋人カーテのことに思いを巡らせ始めます。
大学を卒業し、教師を始めたばかりのころ。
友人を介してカーテと知り合い、いつしか二人は付き合い始める。
そして、fare l'amore をするようになるのですが…
ずばり、セックスをすることです。
昨日この部分を訳した男性はかなり年配の方で、
「その、う〜、『愛を育んだ』」とかなりもじもじ言いづらそう。
先生がおさらいすると、さらっと
「『愛を交わした』」とまとめました。
なるほど、いろんな表現があるもんですね。
私としては、このコッラード教授の人を見下したようなところからも
ずばり「カーテとその夜セックスをした」とかがぴったり来るような気がするのですが。
やっぱり、小説としてはもっと色を付けた言葉が良いのかもしれませんね。
それにしても、コッラード教授、
家庭を持つことを「rischio」(リスク)と言ってのけます。
彼女に迫られて背負うリスク、と暗に言っている。
けっこうイヤなやつです。