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本日のイタリア語

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L'ONORE E IL RISPETTO

イタリア語の冬学期が始まっています。
今回から、時事問題のコースをやめて映像のコースに変更。
毎回、映画やドキュメンタリーを見て、ディスカッションする、というクラスです。

最初の授業の日、その日のテーマではないDVDを4枚、先生に渡されました。
「これも時間のあるときに見てね」とのこと。
そのDVDが『L'ONORE E IL RISPETTO』。直訳すると「名誉と尊敬」ですが、それぞれUOMO(男性)にかかると、意味が変わります。
UOMO D' ONORE → 名誉ある男性 → 沈黙の掟を守るマフィアの一員
UOMO DI RISPETTO → 尊敬される男性 → マフィアの大物
そうなんです、バリバリのマフィア映画でした。
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なんでまた、以前に取り上げたDVDまで貸してもらえるのかしら?? と思いながらも、とりあえず3回目の授業までに3枚と4枚目の半分を見終えました。あと、少しで見終わると勝手に思い込んで、3回目の授業に行くと、なんとこの日から再びテーマは『L'ONORE E IL RISPETTO』!!
わたしが見終わったのは、シーズン1全6回のうち3回と半分で、この日の授業で見たのはシーズン2の第3回目!!
つまり、4回と半分分飛ばして授業に臨んだというわけです。
もちろん、先生がその都度ここまでの経緯を説明してくれるのですが、見ていないので説明されただけの登場人物の名前と、フィルムに登場する人物の顔が一致しません。
これは大変、とシーズン1の続きを借りて帰り、夜中までパソコンにかじりつき、やっとシーズン1を見終えました。
それでもって、次の授業で追いつけるよう、Wikipediaイタリア版で、シーズン2の1回目と2回目のあらすじも読みました。

そのあらすじは、というと……

戦後間もないシチリアの小さな町に暮らすフォルテブラッチ一家。
貧しい暮らしから抜け出そうと、母親の強い希望に押される形で、一家は北の工業都市トリノへと移住します。
すでに移住していた親戚や同郷のドン・ピッポの援助を受け、フォルテブラッチ家の父親は家電屋を開くことにします。
しかし、資金は充分ではなく、品物に保険をかけることができません。「今月のもうけで、保険に入ることに……」という甘い考えでお店を開こうとした矢先、品物がすべて盗まれてしまいました。
一文無しになってしまった父親は、首を吊って自殺。それを発見した母親は、気が触れてしまいます。

さて、フォルテブラッチ家には2人の兄弟がいます。2人は対照的な性格。兄トニオは物怖じひとつしない強気な性格。一方、弟のサンティは内向的で勤勉、努力型の人です。
トニオはトリノへやってきて間もなく、2人組と一緒につるむようになり、悪さをくり返します。
サンティはそんな兄をよそ目に、ひたすら勉強に励みます。

ある日、トニオは、父親の店の泥棒騒ぎは、すべてドン・ピッポが仕組んだことだったと知ります。トニオはドン・ピッポへの復讐を誓い、ドン・ピッポのひとり娘メリーナに近づきます。

そのころ、弟のサンティは、大学の法学部に合格しますが、兵役が始まります。トリノで知り合ったオルガという女性と恋人になり、病院に残してきた母親のことが気がかりながらも、幸せな気持ちに満ちていました。
ところが、町の有力者エドワルドに見初められたオルガは、あっさりサンティを振って、エドワルドと婚約してしまいます。

うちひしがれるサンティの気持ちも知らずに、トニオの復讐劇は着々と進み、メリーナを妊娠させ、そして物のように捨てます。
メリーナの妊娠は、あっという間に町の人たちの知るところとなり、ドン・ピッポは自分の店を開けられない状況に。
メリーナを家から追い出し、自分も酔いつぶれた日々を過ごすようになります。

さらに、トニオは町の裏組織を牛耳るドン・ロザリオに取り入り、ドン・ピッポの店を買収。そこにスーパーマーケットをオープンします。しかし、オープニングセレモニーが行われていたその日、ドン・ピッポが店にやってきて、トニオを撃ちました。

幸いトニオは一命をとりとめるのですが、新たな船出にみそをつけられたドン・ロザリオは、ドン・ピッポを殺させます。
そして、トニオはマフィアの社会へとずぼずぼ足を踏み入れていくことになり……

と次から次へと人が出てきて、誰かが誰かを裏切り、誰かが誰かを殺させ、あるいは自発的に自分に逆らうものを殺すという、恐ろしいイタリア裏社会を描いたドラマです。

救いは正義に燃える弟のサンティです。
サンティは大学を優秀な成績で卒業し、弁護士になります。しかし、最初の裁判の勝利が、実は事務所所長が裏で証人を買収した結果の勝利と知り、絶望し弁護士をやめて検事に転身。
マフィア組織をつぶすことを誓い、キャリアを積みはじめます。
しかし結局は、マフィアの手により、機関銃で撃たれて亡くなってしまいました。

まったく知りませんでしたが、このテレフィルム(日本でいうところの2時間ドラマ)、イタリアで爆発的な人気らしいです。
おそらく、シーズン1を制作したときには、ここまで人気が出るということは想定していなかったらしく、シーズン1の最終回で、トニオがマフィアのボスを殺し、自分も撃たれて倒れるところで終わります。
このシーンを見る限り、トニオは完全に息を止めたように見えるのですが、なんとシーズン2では復活。
実は、トニオは防弾ベストを着ていて、致命傷にはいたらならなかったとか!?。
弟のサンティがトニオを助け、隠れ家でこっそり看病を続けたらしい(この部分はWikipediaで読んだだけ)。
よほど、ドラマの続きを望む声が大きかったと見られます。
実際、シーズン2の視聴率は1回目から20%超え。最終回では27%を超えたそうで、今年すでにシーズン3の放送が決まっているのだとか。
トニオ役のGabriel Garko(ガブリエル・ガルコ)は、このドラマの大ヒットにより、今やイタリアで大人気の俳優さんだそうです(写真上と下の左側)。

しかし、どうしてイタリア人はかくもマフィア映画が好きなんでしょうか?
イタリアの負の部分と表向きはいいつつも、どこかマフィア社会を擁護しているような節もあります。
それとも、単なる怖いもの見たさ?? 
イタリア人はみんな口を揃えて「ミラノだってたくさんマフィアがいるじゃないの」といいますが、会わなかったなあ(わからなかったなあ)。
こんな社会が現実に身近にあるとしたら、いやあ怖くて町も歩けません、わたしは。
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by arinko-s | 2011-01-28 20:40 | 映画 イタリア
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