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本日のイタリア語

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バレリーナの争いは舞台に留まらず

週末、『ブラック・スワン』を観ました。
怖かったです。
特に、肩甲骨のあたりから黒い羽毛が生えてくるシーン。
うぎゃ、って叫びそうになりました。
いやあ、頂点に立とうとする人たちの熾烈な争いと、いざその舞台に立てることになった時のプレッシャーたるや、想像以上なんでしょうね、きっと。
もちろんバレエの世界だけではないと思いますが、並大抵の精神力では勝ち残れないのだと、改めて痛感した次第。
ナタリー・ポートマンの鬼気迫る演技に圧倒されました。

と思ったら、『Corriere della Sera』ネット版(12月4日付け)に、ミラノ・スカラ座のバレリーナの記事が載っていました。
スカラ座バレー団に16歳の時に入団、現在33歳のマリアフランチェスカ・ガッリターノさんの告白による記事です(いわゆる内部告発)。

彼女の証言によれば、スカラ座バレー団のバレリーナ5人にひとりが、拒食症に苦しんでいるのだとか。
その原因は過度のダイエット。朝食はエスプレッソとビスコッティ2枚、昼食は低脂肪ヨーグルトひとカップ、夜ごはんはリンゴ一個あるいはバナナ一本。
たったそれだけ! 離乳食なみの量です。
そんな食事をし続けている結果、10人のうち7人は、生理が止まってしまう! 
そればかりか、子どものできない体になって悩んでいる人も多いのだと話しています。
実力を競い合うだけでなく、毎日の食事量も競争のタネになってしまっていると嘆いているのです。
確かに痩せていなくては、持ち上げてもらえなさそうだけれど、それしか食べないとなると踊るエネルギーはどこから得るのだか。

このマリアフランチェスカさんは、海外の舞台では幾度も主役級の役を演じ、国際的な賞も数多く受賞しているそうです。
けれども、未だにスカラ座の舞台からはお呼びが来ない。
「海外ならば2〜3度、重要な役を演じれば、主役級クラスとして扱われるのに、イタリアでは違います。イタリアのバレエ界が実力主義ではないからです。皆、自分の仕事を失うことが怖くて、この状況に反旗を翻すことができないのです」と語っています。

イタリアのバレエ界は『ブラック・スワン』の世界よりも、さらに過酷?
努力が報われるのは、コネがあってこそ、の世界なのかもしれません。

それはそうと、『ブラック・スワン』でフランス人監督トマスを演じていたヴァンサン・カッセル。どこかで見たことある人だなあ、と思いつつ鑑賞しましたが、イタリアの大人気女優、モニカ・ベルッチの旦那さんでした!
昨年にはふたりめの娘も生まれているそうです。
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by arinko-s | 2011-12-05 20:13 | 本日のイタリア語
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