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本日のイタリア語

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Le lacrime di Moro  モーロの涙

1978年3月16日に、テロ組織赤い旅団に誘拐され、同年5月9日に遺体で発見された、イタリアの元首相アルド・モーロ。
彼が監禁されていた55日の間に書いた11通の手紙が公表されました。
90枚以上あるA4用紙に書かれた手紙が、研究機関により修復され、その一部がLa Repubblica紙に渡されたということです。
研究機関がこの手紙を改めて調査したところ、涙で濡れた跡を確認したとのこと。
それを聞くだけで、うるうるしてきちゃいました。

ただでさえイタリア人の書く文字は苦手なのですが、その上、不安定な精神状態で書かれたと思われる文字はなかなか判読できません。
でも、ところどころはっきり読みとれる箇所もあり、苦境に立たされたモーロの悲しみとか、切迫感とかが伝わってきます。

so bene che ormai il problema, nelle sue massime componenti, è nelle tue mani
今やこの問題の行く末は、その大部分が、きみの手中にあることはわかっている
(当時のアンドレオッティ首相に)

si trattava di minacce serie ,temibili
これは本気の、恐ろしい脅迫だ
(自身の所属するキリスト教民主主義党に)

un'equa trattativa umanitaria, che consente di procedere ad uno scambio di prigionieri politici ed a me di tornare in seno alla famiglia cha grave ed urgente bisogno di me
公正な人道主義の交渉、それは政治犯の釈放に着手することに同意し、わたしを大いに、かつ早急に必要としている家族の元に、わたしを健康な状態で返すこと……
(上院議長に)

36枚もあるこの手紙をめくっていくと、確かにところどころ文字がにじんでいます。
日付が入っていないのは、きっとあまりにも長いこと監禁されていて、何月何日なのかわからなくなっていたのではないかな、と思ったりして、そのことにも切なくなります。

この事件を描いた映画『夜よ、こんにちは』を、もう一度観たくなりました。
時間のある時、ゆっくりとモーロの手紙も解読してみます。

La Repubblica 1月12日付け ネット版より
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by arinko-s | 2012-01-13 21:23 | 本日のイタリア語
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