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本日のイタリア語

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カテゴリ:読書 日本語( 4 )

今、学ぶべき国、イタリア

20年前の『BRUTUS』です。
古本屋さんで見つけて、即買いしちゃいました。

バブル時代の産物っていう感じでした。

こんなに働くのはやめようよ。
もっと優雅にヴァカンスを楽しもうじゃないか。
そうそう、イタリア人を見てみなよ。
仕事はそこそこ、それでも別荘持って、ボートも持って、毎晩おいしいもの食べて、おいしいワイン飲んで。
お金を手に入れたぼくたち日本人も、今こそそんな暮らしをしようじゃないか!

って感じでしょうか。
経済に翻弄されるのはどこの国も大なり小なり同じだと思いますが、
こうして過去のイタリアと対面すると、
やっぱりイタリアの底力を感じます。

20年前のイタリアは、好景気に浮かれることなく、
いや浮かれていたのかもしれないけれど、日本のそれとは明らかに違う優雅さで、
先祖が使っていた家や家具を譲り受け、それを守り続けている。
古きものを大切にすることこそ最高の贅沢だ、と言わんばかりです。
日本人が、使い捨て文化のおかしさに気づいたのなんて、ホント最近のことじゃないでしょうか。
そうそう、もっと早くにイタリアに学ぶべきだったのね、なんて思ったりして。
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by arinko-s | 2009-10-16 16:49 | 読書 日本語

Addio Esquire!

Esquireが休刊するそうです。
バックナンバーフェアをやっていると聞いて、
さっそく買いそびれていたものを購入。

まずは1998年10月号『作家たちの愛した北イタリア』。
まだ、イタリアに住んでいた頃に発売された号。
昨年の夏、ドロミテに旅行したのですが、これを先に読んでいれば……!
ヘミングウェイの泊まったホテルに行ってみたのに。
泊まれたかはわかりませんが、見学だけでもしたかった。
ヘミングウェイの『武器よさらば』と『河を渡って木立の中へ』、
それから澁澤龍彦の『イタリアの悪夢』
さっそく、読んでみます。

それから、2006年8月号『イタリアの絶景小島』。
これは、なんで買ってなかったのかなぁ。思い出せません。
イタリアのVacanza(ヴァカンス)の香りがムンムン漂ってくる一冊でした。
また、いつかこんなヴァカンスが過ごせるでしょうか。
あ〜、ため息です。

それにしても、骨太のEsquireがなくなってしまうなんて、ちょっと残念です。
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by arinko-s | 2009-04-22 19:30 | 読書 日本語

永遠に生きるために

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児童書です。著者はサリー・ニコルズ。イギリスのお話です。

主人公のサムは余命一年と宣告された11歳の白血病患者。
ある日、家庭教師の先生に「自分のことを書いてみよう」と勧められ、
家族のこと、病院で仲良くなり今も一緒に家庭教師についているフェリックスのこと、
死ぬまでにやってみたいこと、その日のできごと、などをあれこれ綴り始めます。

そう、本人も自分は近いうちに死ぬであろうことを自覚しているのです。
そして、それを受け入れ、今を精一杯生きている。
現実を受け入れられず目を背けているのは、両親でした。
病気についての話は避け、サムの身体は良くなっていると自分にも言い聞かせて暮らしている。

自分が11歳だったころ、余命を宣告されたら、サムのように前向きに生きられただろうか?
悲劇のヒロインになって、命を終えてしまうんじゃないかな、って思います。

じゃあ、自分の子どもが余命を宣告されたら。
私もサムの親と同じ。
絶対に受け入れられないだろうと思います。
そればかりか、ショックで自分の方が先に逝っちゃいそうな気がします。

これは小説だけれど、子どもの病気って耐えがたいほど悲しいものですよね。
物語とわかっていても、最後の方はボロボロ涙が止まりませんでした。
医学が発達して、寿命はどんどん延びているし、
お年寄りが本当に若々しく過ごせるようになった現代ですが、
もう寿命を延ばすことは良しとして、
どうかどなたか、年の順に逝けるよう、そういうことを研究してください! 
って願ってしまいます。

表紙の鉛筆ですが、
サムの研究によれば、
20世紀の頭に魂の重さを量ったお医者様がいたそうです。
体重測定機能のついたベッドに死を間近にした患者を寝かせて、
体重の変化を記録したところ、死の瞬間に21グラム分、メモリがガクンと落ちたのだとか。
このお医者様は、それこそ人間の魂の重さに相当すると結論づけたそうです。
それは鉛筆にすると4.5本分の重さ。
このお医者様の実験方法や結論付けに問題があることも、
サムはきちんと考察していますが、
「でも的外れじゃなかったら?」
「人には魂があるってことを、実験結果が示しているのだとしたら?」と
自分に問いかけます。

魂が鉛筆4.5本分の重さしかなかったら、ちょっと寂しい気もするけれど、
親を遺して逝くことになるサムにとっては、慰めにもなったのかもしれません。
こんなわずかなもの。そんなに悲しまないで、って。
親の気持ちを子どもが気遣うと、それまたあぁ悲しいんだけど…。
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by arinko-s | 2009-04-12 19:37 | 読書 日本語

ショコラ

今更ですが、あの『ショコラ』です。

もう一ページ目から、「ショコラ・ワールド」に引きずり込まれてしまいました。
あえて、あらすじをご紹介する必要はないと思うのですが、
かる〜く触れると……

舞台はフランスの小さな村。
ある日、よそ者の母娘がその村にたどりつき、村の中心、
教会に面した広場の一角にチョコレートショップをオープンします。
時は、四旬節の始まり。
日々の食事を減らし、信仰心と共同体意識を高める、
一大宗教行事“復活祭”前の大切な四十日間です。
村人たちに、この四十日の大切さを説いている神父様は、
チョコレートショップの存在が疎ましくてたまらない。
村人たちと店の女主人ヴィアンヌが親しくなればなるほどおもしろくない。
二人の対立を核にして、復活祭までの四十日間を描いた小説です。

小さな村の閉塞感。
想像に難くありません。
なぜ、放浪を続けていたヴィアンヌがこの村を次の居場所に決めたのか、ちょっと不思議。
でも、読み進めるうちに何となく理解できるような気になりました。
何もしがらみがない生活を送っていたからこそ、
そこに暮らす人たちと密に接したくなったのかもしれません。
事実ヴィアンヌはとても魅力的で、人を受け入れる広い心の持ち主でもあるし、
人から受け入れられる暖かな性質。
どんなところでも、上手くやっていく術をすでに身に付けている女性です。
その村の大きさやそこで暮らす人たちがどんな人かなんて関係ないのです、きっと。
村の匂いがぴたっと来たんだろうな。

まだ見ていなかった映画も見てみました。
ジョニー・デップもジュリエット・ヴィノシュも小説の登場人物の魅力を
すごく良く伝えているけれど、
やっぱり小説の方がおもしろかった! 
映画しか見ていない方、小説もお勧めです。

ヴィアンヌの人柄、ちょっとミステリアスな予知能力、
読者に想像の余地を残す物語の運び方。
どれもこれも魅力的でしたが、なんといってもチョコレートの描写がすごい!
もう、よだれが出てきちゃいそうになります。
熱い盛りにはチョコレートって魅力減退ですから、冬の読書向きかも。
いや、冬に読むとついついホットチョコレートに手が伸びちゃいそうだから、
ダイエット中の方は真夏に読むべきかも。
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by arinko-s | 2009-04-05 20:31 | 読書 日本語