ブログトップ

本日のイタリア語

cucu2.exblog.jp

<   2011年 12月 ( 7 )   > この月の画像一覧

C'è chi dice no ノーという人だっているんだ

b0171200_109568.jpg

今春に公開された映画。監督はGiambattista Avellino(ジャンバッティスタ・アヴェッリーノ)です。

新聞社で働くマックス(LucaArgentero ルーカ・アルジェンテーロ、写真中央)、医者のイルマ(Paola Cortellesi パオラ・コルテッレージ、写真左)、大学助手のサムエーレ(Paolo Ruffini パオロ・ルッフィーニ、写真右)の3人は、高校時代のクラスメート。
それぞれ、臨時職員として働き、いよいよ本採用も間近と(サムエーレは論文コンクール受賞を)期待していたその矢先。
マックスは有名作家の娘に、イルマは医長の恋人に、サムエーレは教授の娘婿に、それぞれそのポストを奪われてしまいます。
強力なコネを使った3人が、マックスたち3人の夢を打ち砕いたというわけです。

腹わた煮えくり返るマックスたち3人は同盟を組み、自分たちがつくはずだったポストにちゃっかり収まったコネ組3人に嫌がらせをして、そのポストからどかしてしまおうという作戦に出ました。
もちろん、自分を邪魔した相手を攻撃して、すぐに誰の仕業かばれてしまっては元も子もありません。
それぞれ、仲間の相手に嫌がらせをすることにしたのです。
それも徹底的に。

イルマの代わりに医局に正採用された医長の恋人は、その執拗な嫌がらせを「マフィアのしわざにちがいない」と恐れをなして逃げていきました。
マックスの代わりに正社員として採用された作家の娘は、嫌がらせとは関係なくマックスに恋をし、父親に「彼のことも編集長に推薦してちょうだい」とねだります。
そして推薦を受けたマックスは、願い通りに正記者の座を射止めました。
うん?? コネ社会を憎んでいたはずの本人がコネを使って職を射止めるとは!

イルマとサムエーレにこのことがばれて、3人の関係がぎくしゃくしだしたものの、マックスは自分の地位を利用して、サムエーレの大学のコネにまみれた実情を暴くことに。
そして3人は大学の講演会で、大学がコネだらけで機能しているという絶対的な証拠を観客に見せ、「こんなコネ社会に、わたしたちは断固ノーという! 仕事だけじゃなく、若者の夢まで奪うコネなんかくそくらえ!」と大暴れ。

その結果、3人は警官に逮捕され、ゼロからの再出発を余儀なくされます。
せっかくつかんだ職も失ってしまったけれど、でもはっきり抗議の意思を示したことに3人は大満足でした。

というのがあらすじです。
イタリアがコネ社会だという話は、よく聞きますが、本当にこんなにひどい?
少なくとも医者という職業は、コネがなくとも仕事場を見つけるのはそう難しいことではないと思っていました。

ところが、イタリアでは医者の資格を持っていようとも、就職困難。
コネがなければ医者と言えども、「今の時代、就職できない」というのです。
え〜〜〜、都会が難しくても医療僻地に行くという手もあるでしょ、と思うのだけれどなあ。
もし本当に、努力して、しかもかなりの努力をして資格を取った人たちまでも、コネがなければどうにもならない世の中だとしたら、悲しすぎます。
そりゃ、最初から先が見えていたら、努力するのやめちゃうよなあ、って思います。

日本だってかなりのコネ社会。
だとわたしは、思っています。
コネがないところに飛び込むのは、かなり勇気がいります。
小さなつてでもあるのとないのとでは大違いだし、コネは大事にしろ、とはよくいわれること。

でも、コネを使った人こそ、実力がなくてはすぐにまずいことになってしまう気がします。
コネなんてスタートラインに立つ時に役立つだけのものかと思っていましたが、そこがイタリアとの大きな違いらしい。
もちろんコネがなくてはスタートラインにさえ立たせてもらえないというのは、本当にひどい話だと思うのだけれど、
その上、コネで職を得た人たちは、たとえ実力がなくとも安穏とその職に居つづけることができるというのです!
そりゃ、ますますひどい。
日本だったら、実力無くしてはすぐに窓際に追いやられてしまうのでは。
それどころか、本人も肩身が狭くて、自ら身を引いてしまいそうなものです。
確かに映画の中でも、コネで新聞社に入社した作家の娘は、空気を読めずに周囲にうんざりされていましたが、まったく意に介しない様子でした(余談ですが、この娘役のMyriam Catania ミリアム・カターニャは、マックス役のルーカ・アルジェンテーロの実の奥さん)。

う〜〜ん、コネのないイタリア人は辛いなあ、ってある意味同情するのですが、でも、この3人のしていることにはまったく共感できない!
もちろん、わたしだって思います。いいよなあ、コネのある人は、って。
でもだからって、その人に嫌がらせするのって筋違いでしょ。
え〜〜、え〜〜〜、ってずっと首傾げたまま、映画が終わってしまった。

そんなことをしても、コネ第一の社会が変わるわけないと思うけどな。
知性派のお三方、もっと知恵を絞って社会を変えてくれ!
[PR]
by arinko-s | 2011-12-26 22:42 | 映画 イタリア

La meglio gioventù 輝ける青春

b0171200_19432944.jpg

2003年の映画。Marco Tullio Giordana(マルコ・トゥッリオ・ジョルダーナ)監督の作品です。

1966年の夏から2003年の春まで、ニコラ(Luigi Lo Cascio ルイージ・ロ・カーショ)とマッテオ(Alessio Boni アレッシオ・ボーニ)の兄弟を軸に描かれたある家族の物語。
それぞれ大学生活を謳歌し、お互いを尊重しあいながら行動を共にしていた2人の兄弟でしたが、マッテオが精神病院のボランティアでジョルジア(Jasmine Trinca ジャスミン・トリンカ 写真上)という少女に出会ったことで、2人の進む道が大きく変わっていきます。

病院でジョルジアが不当な扱いを受けていることに気づいたマッテオは、ジョルジアを病院から連れ出し、ニコラと共にジョルジアの父親の元に送り届けようとするのですが、これが失敗に終わってしまいます。
ジョルジアは警察官に捕まり、強制的に病院に戻されることになってしまったのです。
このことが、2人の心にそれぞれ深く陰を落とすようになるのです。

元々医学部に通っていたニコラは、故郷ローマを離れトリノ大学へ編入。精神科医を目指します。
一方マッテオは、大学を中退して入隊。兵役を終えた後は警察官になることを希望します。
ニコラは大学時代に人生のパートナーを見つけ娘を授かるものの、幸せは長くは続きません。妻はテロ組織に入り、その活動にのめり込んでいくのです。

一方、自分の意志を殺し組織に組み込まれることを望んだマッテオは、社会の闇の部分を目の当たりにし、いっそう絶望感を深めて行きます。一個人の力の限界を感じ、もがき苦しみます。
けれどもローマ市警に配属になり故郷に戻ったマッテオは、かつてシチリアのパレルモ勤務時代に出会ったミレッラ(Maya sansa マヤ・サンサ)と再会し笑顔を取り戻します。
ミレッラの押しの強さにマッテオの気持ちも傾いたかのように見えますが、なぜだかマッテオは深入りすることを避けるように。
そしてミレッラと大げんかした末に、マッテオは自らの死を選んでしまいました。

突然のマッテオの死に戸惑い悲しむ家族。
現実を受け入れられずにいたニコラでしたが、ある日マッテオの突き刺すような瞳と再会します。
かつてシチリアでミレッラが写したマッテオの写真です。
この写真が出展された写真展のポスターでした。

ニコラの病院に入院していたジョルジアは、その写真を撮ったカメラマンに会いに行くようニコラに強く迫ります。
ニコラはその言葉に背中を押され、シチリアへミレッラを訪ねます。
するとそこには……。

66年のフィレンツェの大洪水、68年の学生運動、70年代の「赤い旅団」、シチリアマフィアの台頭、92年のファルコーネ暗殺などなど、史実を交えながら進むストーリーは、まさにその時代のイタリアに身を置いていたような錯覚を抱かせてくれます。
その多くは、イタリアで出会った友人、知人が当時の様子を教えてくれたできごとです。
それが映像として写しだされ、まるで自分もその場にいたかのような、少なくともタイムリーにその事実に衝撃を受けてきたかのような、そんな気分になりました。
登場人物に共感して笑ったり、ほろっとしたり。と同時にイタリア現代史にもハラハラしたり興奮したりしちゃうわけです。
それぞれのできごとをテーマにして描かれたわけでなく、たまたまこの家族の物語の背景にそんなできごとがあったという描かれ方だからこそ、リアリティが感じられるのかもしれません。

実は「まだ観ていないの???」と驚かれ、慌てて手にした一本でした。
366分という長さに気後れしていたのです。
これを観るならばこの三連休しかないと一念発起。素直に観て良かったです。

長い歳月を追ったストーリーなので、もちろん谷あり山あり。切なくやるせないシーンも幾つもありました。
そんなこと言うなよ〜〜、と思わず口にしてしまったのは、大学の試験で優秀な成績を収めたニコラに、教授が「イタリアを捨ててよその国へ行きなさい」と助言するシーン。

L’Italia è un paese da distruggere.
Un posto bello, inutile, destinato morire.
イタリアは滅びゆく国だ。
美しい国だが、無益で、やがて絶える運命にあるんだ。

もちろんこの言葉の裏に、そのイタリアという国を愛する気持ちが秘められていることは充分伝わってくる映画なのですが、時期が時期だけに重たすぎる。ズシーンとのしかかってくるような台詞でした。

「イタリアは既に多くの偉人を輩出してしまったから、もう偉人を生む余力はないんだ」というイタリア人の友人の言葉を思いだしました。
いやいや、こんなに美しく人々を魅了してやまない国は多くありません。
滅びないようにがんばってくれ〜〜〜!!

b0171200_19402929.jpg

ニコラ(右)とマッテオ(左)
b0171200_19412769.jpg

さばさばと、そして強く生きるミレッラに共感。
[PR]
by arinko-s | 2011-12-24 19:42 | 映画 イタリア

La Madonnina svela i suoi segreti マドンニーナの秘密が明かされる!

マドンニーナといえば、ミラノのシンボル。ミラノのドゥオーモの一番高いところで輝く聖母マリア像のことです。
b0171200_2115974.jpg

そのマドンニーナが、修復のため尖塔からはずされ、地上へ降ろされたそうです。
そして今日から6月14日まで一般公開されるそう。

わたし自身、いつもあそこにマドンニーナが輝いていることは知っていましたが、近くで見たことはもちろん一度もありません。
ミラノのドゥーモの屋上には上れますが、たとえ屋上へ上ってもマドンニーナにはまだまだ遠い!
マドンニーナは高い高い場所から、ミラノの街を見守り続けているのです(写真で確認すると、街を見おろすというより天を仰いでいますが…)。

近くで見たことがないばかりか、その歴史についてもろくすっぽ知らないことに、この記事を読んで思いいたりました。

マドンニーナのオリジナルの木像(現存するのは胸部のみ)が作られたのは1769年。
Giuseppe Antignati(ジュゼッペ・アンティニャーティ)氏の手によるそうです。
このクルミ材の像に33枚の金メッキを施した銅板が貼られ、尖塔に載せらたのが1774年12月。
マドンニーナの持つ(厳密にいえば持ってはいませんが)ほこやりは避雷針の役目を兼ね、1967年の大嵐では、見事このほこやりを稲妻が突き抜けたそうです。

そして60年代終わり、形はそのままに、ステンレススチールで像が作り直されました。
その際、6,750枚の金箔をかぶせた銅板が、この像に貼り直されたそうです。
つまり今わたしたちが目にしているのは、この時に作られたものなのですね。
まったく知りませんでした。

展覧会には、オリジナルの木像、稲妻貫通の穴の開いたほこやり、鉄製とステンレス製の像が展示されるそうです。

なんともイタリアらしいのは、実はこの修復費用、未だに予算の3割程度しかめどが立っていないのだそうです。
「誰にとっても厳しい時期だということは重々承知していますが、きっと修復費用を集められると信じております」とは、公的、私的寄付金集めに奔走しているドゥオーモ財産管理委員会会長の言葉。
もちろん展覧会の入場料は修復費用に充てられるそうです。
今から6月までにミラノへ行く方、ぜひ展覧会を見て、修復費用にご協力を!
あ〜、わたしもマドンニーナに会いたい!
(『La corriera della sera』12月14日付け ネット版より)
[PR]
by arinko-s | 2011-12-14 21:16 | 本日のイタリア語

È stato trovato Mike!  マイクが見つかった!

今年一月、イタリアの故名司会者マイク・ボンジョルノの遺体が盗まれるという、ショッキングな事件がありました。
その彼の遺体が、ミラノ郊外の教会近くで見つかったそうです!
おまけに犯人と思われる人物2人も逮捕されたとのこと。
良かった、良かった。
カモッラのボスが逮捕された事件よりも、なんだかこっちのニュースの方が嬉しかったりして。
どっちも遠い世界の話なんですけどね。

Twitterでは、このニュースをツイートする著名人やそれをリツイートする人たちで大にぎわいだそうです。
[PR]
by arinko-s | 2011-12-09 21:13 | 本日のイタリア語

Un tè con Mussolini ムッソリーニとお茶を

b0171200_20233178.jpg

アメリカ映画と知らずにイタリア語で鑑賞。
監督は『ロミオとジュリエット』(1969)、『チャンプ』(1979)で知られるフランコ・ゼッフィレッリ。
1999年の映画です。

舞台は戦時色が濃くなりつつあるフィレンツェ。
イギリスから生地を輸入している会社で働くイギリス人女性メアリーは、雇い主から突然息子ルカの世話を頼まれます。
ルカの母親は病気で既に他界。父親は、愛人に生ませたこの子どもルカを孤児院に預けていたのです。

フィレンツェに魅せられフィレンツェに暮らす友人たちに協力を求め、メアリーはルカを育てる決心をしました。

故イタリア大使の未亡人レディ・へスター。
イタリア美術をこよなく愛するアラベラ。
この2人はメアリーと同じくイギリス人です。
そしてアメリカ人の考古学者ジョージー。
玉の輿にのって芸術作品を買いあさるエルサ。
この2人はアメリカ人。

レディ・へスターは「品がない」と、アメリカ人を毛嫌いしています。
その裏で、アメリカのご婦人はじめ、フィレンツェの人たちはへスター率いるイギリス人グループを「サソリ族」と呼んで小ばかにしています。
そんな大人の事情はともかく、ルカはこのご夫人たちから様々なことを教わり、愛情をそそがれながら笑顔を取り戻していきます。

けれども戦時色はどんどん強まっていきます。
ルカの父親は勝手なもので「ジェントルマンの英語を教えてほしい」なんて言っていたくせに、手のひらを返したように「これからの時代はドイツ語だ」と、ルカをオーストリアの寄宿学校に入れてしまいました。

そして、フィレンツェでも外国人に対する暴動が起き始めます。
当然、優雅にイングリッシュティーを楽しむイギリス人たちも、その標的になってしまいます。
けれどもレディ・へスターはムッソリーニを信奉し続け、この事態に対して、ローマまでムッソリーニに直談判しに行きました。
ムッソリーニはイギリス人の身の安全を約束し、紅茶を入れて婦人をもてなしました。

しかしそんな約束はどこへやら。
その後すぐに、ムッソリーニは英仏両国に宣戦布告。
イギリス人の立場は完全に危ういものになってしまいました。
在伊イギリス人たちは次々と国外へ脱出していきます。
けれどもレディ・へスター率いる一行は、信念を曲げず、イタリアに残り続けることにしました。
なにしろレディ・へスターは『ムッソリーニとお茶を』飲んだ仲。証拠の写真も持っているし、危害が加えられるわけはない、と信じていたのです。

ところがついに、彼女たちはトラックに載せられ、サン・ジミニャーノの町へと連行されてしまいます。
イタリア軍の監視下、共同生活を強いられることになったのです。
まさに彼女たちが強制収容所に移送されるという時、すっかり青年に成長したルカがオーストリアからイタリアへ帰国しました。
ルカはサン・ジミニャーノまで足繁く通い、メアリーを精神的に支えます。

そして1941年、日本軍が真珠湾を攻撃したことにより、アメリカが日独伊に宣戦布告。
そのためにジョージーとエルサも、メアリーたちの強制収容所へ連行されてきました。
実は、ユダヤ人だったエルサ。弁護士の助けを借りて出国するはずでした。
けれどもエルサは弁護士に騙されているだけ。そのことに気づいたルカは……。

暗く重たい時代の話なのに、どこまでも明るくからっと描かれています。
なによりも、フィレンツェ、サン・ジミニャーノの景色が美しい!

そしてこの話は、監督ゼッフィレッリの半自伝だそうです。
私生児として生まれたルカが、ゼッフィレッリです。
どこまでが実話に基づいたものなのかはわかりませんが、登場人物の何人かは実在の人物のようです。
サン・ジミニャーノに強制収容所があったことや、スコットランド軍の部隊にこの町が解放されたことも実話なのかもしれません。
まったく知りませんでした。

今もトスカーナの美しさに魅せられ移住してしまうイギリス人やアメリカ人は多いと聞きます。
そうですよね、戦時中にもそういう人たちがたくさんいたのですね。
なにより羨ましいのは、このご婦人方、ウフィッツィのボッティチェリの絵を前に、イングリッシュティーを楽しんだりしちゃうのです。
なんとも贅沢! 戦争が始まる直前まで、こんなに優雅な時間が流れていたとは。

メアリーが手作りの小さな箱で作った舞台を使い、『ロミオとジュリエット』をルカに教えるシーンがあります。
シェイクスピアの英語はイギリス人にとって教科書なんですね。
とても温かいシーンのひとつでしたが、ゼッフィレッリの映画監督としての出世作が『ロミオとジュリエット』と知り納得。
こんなところにも監督の思い入れが見え隠れしています。

女優陣も超豪華メンバー。
今までどうして見たことなかったんだろうな。
イタリア好き、特にトスカーナ好きの方にはお勧めの一本です。
[PR]
by arinko-s | 2011-12-08 21:43 | 映画 ハリウッド

バレリーナの争いは舞台に留まらず

週末、『ブラック・スワン』を観ました。
怖かったです。
特に、肩甲骨のあたりから黒い羽毛が生えてくるシーン。
うぎゃ、って叫びそうになりました。
いやあ、頂点に立とうとする人たちの熾烈な争いと、いざその舞台に立てることになった時のプレッシャーたるや、想像以上なんでしょうね、きっと。
もちろんバレエの世界だけではないと思いますが、並大抵の精神力では勝ち残れないのだと、改めて痛感した次第。
ナタリー・ポートマンの鬼気迫る演技に圧倒されました。

と思ったら、『Corriere della Sera』ネット版(12月4日付け)に、ミラノ・スカラ座のバレリーナの記事が載っていました。
スカラ座バレー団に16歳の時に入団、現在33歳のマリアフランチェスカ・ガッリターノさんの告白による記事です(いわゆる内部告発)。

彼女の証言によれば、スカラ座バレー団のバレリーナ5人にひとりが、拒食症に苦しんでいるのだとか。
その原因は過度のダイエット。朝食はエスプレッソとビスコッティ2枚、昼食は低脂肪ヨーグルトひとカップ、夜ごはんはリンゴ一個あるいはバナナ一本。
たったそれだけ! 離乳食なみの量です。
そんな食事をし続けている結果、10人のうち7人は、生理が止まってしまう! 
そればかりか、子どものできない体になって悩んでいる人も多いのだと話しています。
実力を競い合うだけでなく、毎日の食事量も競争のタネになってしまっていると嘆いているのです。
確かに痩せていなくては、持ち上げてもらえなさそうだけれど、それしか食べないとなると踊るエネルギーはどこから得るのだか。

このマリアフランチェスカさんは、海外の舞台では幾度も主役級の役を演じ、国際的な賞も数多く受賞しているそうです。
けれども、未だにスカラ座の舞台からはお呼びが来ない。
「海外ならば2〜3度、重要な役を演じれば、主役級クラスとして扱われるのに、イタリアでは違います。イタリアのバレエ界が実力主義ではないからです。皆、自分の仕事を失うことが怖くて、この状況に反旗を翻すことができないのです」と語っています。

イタリアのバレエ界は『ブラック・スワン』の世界よりも、さらに過酷?
努力が報われるのは、コネがあってこそ、の世界なのかもしれません。

それはそうと、『ブラック・スワン』でフランス人監督トマスを演じていたヴァンサン・カッセル。どこかで見たことある人だなあ、と思いつつ鑑賞しましたが、イタリアの大人気女優、モニカ・ベルッチの旦那さんでした!
昨年にはふたりめの娘も生まれているそうです。
b0171200_15472336.jpg

[PR]
by arinko-s | 2011-12-05 20:13 | 本日のイタリア語

その食べ物伝説は本当?

『L'Espresso』誌、10月27日号に、食べ物に関してまことしやかにささやかれている噂は本当か、検証する記事が載っていました。

例えば「食後のフルーツは太る。体に悪い」といった噂について、「全くの嘘」と反論。
その理由は
1.フルーツに含まれる酸が,野菜の鉄分吸収を容易にする
2.食物の酸化を防ぎながら,消化を助ける
3.繊維と水分が豊富なフルーツは消化しやすい
4.食事が終了したということを、フルーツの酸っぱさが脳に知らせる
5.リンゴや洋梨のつぶつぶは、歯の掃除に役立つ
ただし、「カロリー過多の食事をした後でフルーツを食べると、フルーツに含まれる糖分と繊維が消化に影響するのでご注意」という注釈を、「食物と栄養摂取についての国立研究所」研究員のAndrea Chiselli(アンドレア・ギセッリ)氏が加えています。

この5つの根拠のうち、5番めは??ってびっくり。 日本でもそんなこと言われているかなあ?
初めて知りました。
でもそれよりもっと驚いちゃう噂もありました。
こんな噂があること自体びっくり、っていうものも。いくつか挙げてみると……

にんじんは,日焼けを促進する(いかにも日焼けしたいイタリア人のいいそうなこと)。
え〜〜〜、そうなの? と思ったら……
やっぱりこれも嘘。ベータカロチンがメラニンに作用することは無く、むしろUV効果があるので日焼け止めに良い、と。なるほど。

赤ワインは血に良い
日本でも、赤ワインのポリフェノールには血液サラサラ効果があるとされていますね。
でもこの記事によれば……
赤ワインの特性は数多くあれど、鉄分は含まれないので、血液の状態を良くすることはない、と。
血の色と似ているから、そんなことが言われるようになったのではないか,と書かれています。
まあ、ポリフェノールのことには触れていないので、日本で言われていることはそれなりに根拠があると信じます。

パイナップルとグレープフルーツは脂肪を燃やす
う〜ん、日本で聞いたことありません。
案の定「根拠無し」とのこと。
「パイナップルの芯には,その効果もありますが、一般的に芯を食べることはありませんから」という話。
これからは、芯を食べる人が出てきちゃうかも。

一番驚いたのは
ビールはおっぱいを出すのに良い
たくさんビールを飲むことを勧められる授乳中の母親もいる、と。
日本では、授乳中のアルコール接種は良くないとされていますよね。
もちろん答えは、「ビールが他の飲み物よりおっぱいに良いという根拠はなにも無い」ということ。
むしろ「ホップの苦みがおっぱいに出てきますよ」ということでした。
ひょっとして、赤ちゃんの時からおっぱい通してアルコール接種しているせいで、イタリア人はアルコールに強いのか??

所変わればうわさ話も色々。
結局、バランス良い食事が健康には一番、ということですね。
[PR]
by arinko-s | 2011-12-01 19:01 | 本日のイタリア語